おはんこ日記

映画の感想など

7月に読んだ本。

7月は4冊読んだ。

 

感想が長くなってしまったので、今回は目次付けます。

 

 

まずは、1冊目。

1.長沼伸一郎『現代経済学の直感的方法』

 

経済に疎い自分を何とかしたくて読んだ。
今までそうやって何度も経済の入門書を読んではすぐに内容を忘れてしまうのだけれども…

この本は読みやすいし、図がたくさんあって分かりやすい。
インフレとかデフレとか、円高とか円安とか、基礎のところから、ブロックチェーン・仮想通貨の話まで話題は多岐にわたる。
さらに、世界の経済の歴史から、今後世界経済はどうなっていくのか、という壮大な話にまで出てくる。このままでは未来は明るくないのでは…という未来を描きながらも、希望のようなものまで見せてくれる、いろいろと親切な本だった。
手元に置いておきたい本。

 

2冊目。

2.笙野頼子笙野頼子発禁小説集』

笙野さんは好きで結構読んでいる。

最初に読んだ頃は、「ブスが自分のブスさを武器に戦う」(言い方悪いけど…)という点に衝撃を受けた。
当時(20年くらい前)は、まだ美人でも美人を鼻にかけずに自虐したりして、男性の気分を損ねないことが求められていたし、ましてブスなんてわきまえて小さくなって笑いものになるしかない、みたいな風潮だった。
そんな時代に、堂々「女で何が悪い、ブスで何が悪い」と戦う笙野頼子の小説を知り、目から鱗だった。

今は昔よりも、フェミニズムの存在感は増していると思うし、女性が声を上げやすい時代になっている。
しかし、そんな時代に、笙野さんの小説は「発禁」になっているという…興味深いという意味で面白くはあるが、そう言ってもいられない。

6月の記事で桜庭一樹の書評家批判について文句言ったけど…

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同じような文学の世界(世界というような広いものではなく、狭い世間のようではあるが)余裕のなさを感じさせる。
活字としてこの世に出ることが特権みたいになってしまい、それを禁止しようという動きをする作家や編集者、出版社がいるという余裕のなさというか…
同時に、女性が自由になっているといっても、ある一定の方向の「自由」しか許されていない、という現状を笙野さんの小説自体とともに、この状況が表しているともいえる。

内容は…結構やっぱり政治的に厳しいことが書いてあって、ダメな人は本当にダメだろう。
でも、強烈な個性を持った作家が今という時代に向き合い生きた記録として読むと面白く、読むべき小説と言えると思う。

「質屋七回、ワクチン二回」という作品なんかは、困窮した作者の苦しい生活を書いているのだけど、辛さだけではなくて、軽やかさとかおかしみとかのある、人間の営みが描かれている。
質屋に行くときに気を付けるべきポイント、みたいなものも勉強できる。
私は売れるようなものを持っていないので、役に立つことはないだろうが…

 

3冊目。

3.戸谷洋志 NHK 100分 de 名著 ハイデガー存在と時間』 2022年4月 

笙野さんがナチス支持者と批判していたハイデガーを読む私…読みたかったので。

「存在する」ということについて突き止めた、というか突き止めようとしたのがハイデガー
当たり前に使われる言葉が持つ複雑さについて…というか、存在すると言う私自身の単純ではない在り方のことについて、ハイデガーは書いているようだ。

世人(ひと)…「みんな」という他社に影響を受けることは、誰しも避けられない。
自分が良いと思ったり、悪いと思ったりすることは、「みんな」が良いと思ったり、悪いと思ったりすることと一緒になってしまう。一緒にしたい、と思ってしまう。
それでも、ハイデガーは自分の選択を引き受けることを説いている。

しかし、その思想がナチスへの傾倒に向かってしまったようで…

 

紹介されているハンナ・アーレントハイデガー批判は辛い。
アーレントは、ハイデガーが世人(ひと)…他者に対するマイナスの影響を重要視し過ぎだということを指摘している。
他者への猜疑心から、他社と関わりを持つ術がナチスへのような大きな存在をみんなで持ち上げることしかなくなってしまう。
だから、アーレントは他者の「複数性」を重視し、ひとりひとりが持つかけがえのなさを信じて、関わりを持っていくことを主張したようだ。

でも…この本によると、学生時代、ハイデガーは、裕福な学生たちが多い中で馴染めない思いを持っていたようだ。だから、「みんな」に影響されてしまう人間の在り方に問題意識を持ったのだろう、とも著者は書いている。
そういう話を踏まえると、アーレントの指摘は残酷なんでは?と思ってしまう。

「みんな」が持つ個性、ひとりひとりのかけがえのなさ、とか言われても、そんなかけがえのない人達の中で自分は適応できない(適応できなかった)…という苦しみは増すばかりだろう。
馴染めないけど誰かと関わりたい、という思いがナチスのような「大きな物語」を求めた気持ちは分からなくもない。
もちろん、ナチスを支持したのは最悪で許されないことなのだが…

…長々と書いたけど、ハイデガーが今でいう「陰キャ」だったかどうか、私はよく分かっていない(自分に結び付けて考え過ぎたような…)
とにかく、ハイデガーのことを少し知ることができた本だった。

 

4.李龍徳『石を黙らせて』

高校生の時に集団レイプの加害者になった男が、突然に罪の意識に目覚める話。

結婚する直前に目覚めて、自分の罪を告白することで婚約者や家族が傷つく様を見ると「そんな今更告白せんでも…」とか思う(現実のニュースを見て、とかだったらそんな感想出てこないと思うけど、小説だと思ってしまう)
婚約者は逃げられても、親兄弟は逃げられないからキツイね…

具体的な行いの内容は書かれているものの、本人がよく覚えていないところもあって、あまり生々しくない。主犯ではなくて、流されて…という立場だったのもある。
読みやすくはあるが、読んでいて、いまいち語り手である主人公が「レイプした人」という実感を持てない。
それはどうなんだ?とか思う。

シリアス過ぎない場面も結構あり、元同僚の女や、主犯だった政治家の男、その男が紹介したお坊さん…といった面々とのやりとりはなかなか面白かったりする。
しかし、それは過去のレイプという最低な過去はあるものの、現在の主人公はそれなりの会社で正社員として働いていたのだし、婚約者もいたのだし、それなりに感じの良いコミュニケーションができる人だからなのだろう。

そう考えると、感じ悪かったり、コミュニケーションに困難を持つ人は、常に他人に不快感を与えるという罪を犯し、それ故に孤独を感じる、という罰を受け続けるのだな、と考えてしまった。
(私がコミュ障人間なので、自分に結び付けて考えてしまう…)
罪を犯し、罰を受け続けるコミュ障人間は、この作品の主人公のように贖罪を求めることはできないのだろうか?とか考えてしまった。
(コミュ障を直せば良いのだが…)

詰めの甘いところはあるものの、読んだのは『死にたくなったら電話して』以来だったけど、この作家の作品は好きだな、と思った。

 

長くなってしまったけど、7月は充実した読書ができて満足した月だった。
8月も読んでいきたい。

ただの独り言(NEWS好き)

youtubeに上がっている、もうすぐ出るアルバムのリード曲「TRIAD」のMVを見て感動してしまって、なんか書きたくなってしまった。

私はNEWSがチャンカパーナを出して出ていた歌番組を見てNEWSと小山くんを好きになり…10年。
ここまで来たんだなー、と思ってしまう。

歌に関して、いろいろ言われているのは知っている。その指摘のある程度は外れていないというのも、音楽に疎い私ですらわかる。

でも、4人になって、4人でできることを追求し続けて、4部作を作り、そこから3人になり…今度は3人でできることを追求している。
私の勝手な心配をよそに、見たことのない、聴いたことのないNEWSをいつも見せてくれる。それがうれしい。ずっと追いかけていきたくなる。

小山くんも変わった。決して歌がうまいわけではないけど、堂々として歌を聴かせてくれる姿を見て、尊敬しかない。

私が好きになったのは、2012年のFNSうたの夏祭りだった。

それからちょうど10年。
FNS歌謡祭2022で大トリを務めた3人のNEWSは、とても良い顔をしていた。
NEWSを好きになってよかったな、と思う。

 

『スーパーマン/バットマン:パブリック・エネミー』を読んだ。

DCEUの映画などを見て、本でも読みたいと思ってこの本を読んでみた。
スーパーマンバットマンも出てくるのが良い、と思ったから。

 

映画「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」の公開に合わせて、日本では2016年に出版されたようだ。
アメリカでは2003年に発表されているから、20年くらい前の作品になる。

 

ストーリーは…
スーパーマンの故郷のクリプトン星の残骸である小惑星が地球に接近するという危機が訪れる。
このまま地球に衝突すると滅亡する?!という危機に対し、合衆国大統領となっていたレックス・ルーサーはスーパーマンを潰すために利用する。
多くのヒーローがスーパーマンを追い詰める中、スーパーマンバットマンと協力して危機からの脱却を図る…

 

読んだ感想は…とにかくボリュームがすごい。
ページ数的にはそうでもないんだけど、内容が濃い。

そもそもアメコミをほとんど読んだことがなかったので、わからないことが多く、解説を読みながら読むのにすごく時間がかかった。
ヒーローやヴィランがものすごい数出てきて、誰?ってなる。

さらに未来からきたスーパーマンとかも出てきて、なかなか複雑。
でも、分かりにくいということはない。
1冊ですっきり終わって、ヒーローやヴィランの生きざまの恰好良さも味わえて、DCの世界の知識もついて、なかなかお得な一冊。

 

ヒーローって、皆大体ピチピチのスーツを着ないといけないから嫌な人は嫌だろうな、ってどうでもよいことを思ったり…

キャプテン・アトムという冤罪で人体実験されて銀色のムキムキの超人になった人が出てくるが…見た目ダサいけど、ヒーローの誇りをもって働いていてすごく格好良い。

意に反して体を変えられた、という意味では冒頭に出てくるヴィランのメタロも印象的…スーパーマンを襲う凶悪さだし、ブルースの両親を殺した疑いもあるけど、誕生日に墓場にきて自分の死体を掘りに来ているところが何だか切ない。脳を移植された金属の体が壊れかけているということらしいが、土に埋まっていた死体に今更脳を戻して上手くいくのだろうか…?

 

体を変えるという意味では、レックス・ルーサーのスーパーマンを倒したいという気合いもすごい。
宇宙の権力者であるダークサイドと取引して特注のアーマーを作って着たり、肉体も強化するためにドーピング剤(バットマンヴィランであるベインが使っていた毒)やクリプトナイトを注入したりしている。
圧倒的な力のある宇宙人であるスーパーマンと対峙するために払う代償は重く、体内に入れた毒の副作用で正気を失いかけている(精神症状が出ているということだろう)

そこまでしてスーパーマンを倒したいという執念はすごい。
毎朝、スーパーマンの憎しみを感じながら目覚めるということだから、体や精神が蝕まれてもスーパーマンを倒せる力を持てる方を選ぶ方が総合的には楽なんだろう…
やっぱりバットマンの運命の相手がジョーカーであるように、スーパーマンの運命はルーサーなんだな、と納得。

正直、今までレックス・ルーサーにあまり魅力を感じていなかったけど(見た目は地味だし、あまり笑わないしそっけない印象だったし)
金や権力や名誉を捨ててでもスーパーマンを倒したいという不条理な願いを抱き、その実現に邁進しているルーサーはやっぱり魅力がある。
金や権力や名誉を捨てて、ヒーローに対する個人的な恨み(逆恨みであることが多いが)を晴らそうとする、というのはヴィランあるあるではあるが、アメリカ合衆国大統領にまで上り詰めたヴィランはそうはいない。
その地位をあっさりスーパーマン打倒のために捧げてしまうからすごい。

スーパーマンというヒーロー界の頂点に立つヒーローの宿命の相手は、ヴィランの頂点に立たなければならない。ルーサーにはその力がある。
それは表面だけではなくて、内面にもある力…敗北してすべてを失い、みじめな境遇に突き落とされても、自分をみじめだなんて微塵にも思わず、宿敵…スーパーマンへの復讐を誓う強さ。
そのブレのない強さと一途さにスーパーマンを思う心に私はすっかり魅了されてしまった。

 

私はヴィランが好きだからレックス・ルーサーのことを長々と書いてしまったけど、たくさんキャラクターが出てくるから見どころ多いと思う。

メインのスーパーマンバットマンとの共闘も面白い。
対立するわけではないが、お互い理解できる部分とできない部分があるよね、って感じで冷めている。でも、理解できる部分は誰よりも理解しているし、ばっちり協力する。

日本も少し出てくる。
カタナと2代目トイマンの岡村ヒロが出てくる。
カタナ…いかにもアメリカ人が考えた日本人女性キャラで、首から上はこけし、首から下は武将という見た目で日本刀で戦う。これはこれで格好良いな、って思う。

 

6月に読んだ本。

半月過ぎてしまい、記憶が薄れかけだけど、読んだ本について書く。

 

①『少女を埋める』桜庭一樹

父の危篤により、主人公は故郷である鳥取を訪れ、見取り~葬儀を終えるまで母や親戚、他の地元の人々と交流する。主人公は父や母との繋がり、今住んでいる場所である東京と鳥取との違いを感じる……というのが表題作「少女を埋める」
という話。主人公はほぼ作者と同じの私小説的な小説である。

この小説に対し、書評家が朝日新聞に載せた書評で作者が「間違い」と断定する記述を行ったことで、作者は抗議活動を行い、さらに「キメラ」という作品を書きそれが載せられている。

確かに主人公の母親が「介護虐待」をしていたという記述は小説内にはない。でも、別の暴力を奮っていたことは書かれている。
というか、主人公が母親に対して表現される思いが悉くマイナスのものばかりで…
書評の件以前の話で、母親のこと思っていたのなら作品もうちょっと何とかならんかったん?という疑問でいっぱいになる。

「母親を傷つけても構わないという覚悟で自分に酷いことをしてきた母親の告発をしています。でも、他人が母親を事実ではないことで傷つけるのは許さない」というスタンスで書評家を責めているのならまだ分かる…けど…
作者はあくまで「母思いの娘」というスタンスで、自分は母親を傷つけていません、というスタンスで作品内では描かれているからわけが分からない。

たとえば「母親から来たメールを見て主人公が衝動的に飛び降りたくなる」という箇所があるんだけど、どういった内容のメールだったのか明かされない。
そのため、主人公を飛び降りさせる内容……ものすごく酷いことを送ってきたという印象だけが残る。私はそうは思わないが、自殺教唆とも思われかねない書かれ方をしている。

「介護虐待」と書評家に疑われることは間違っているから否定するが、自ら「自殺教唆」と疑われるような書き方をすることは、実際のところそうなのだから良いということなのだろうか?
母親のことはどうでも良いんだったらそれで良いんだけど、そうでないのならもう少し丁寧に書いた方が良いと思う。

鳥取は旧弊な悪が残る場所、東京は進歩的で正義のある場所、という単純な対比も多く、そうかもしれないけど、それだけじゃない多面的な見方もあるんでは…?と思ってしまった。実際のところが分からないから何とも言えないけど…

ほぼ自分は正義側というスタンスで書かれたこの作品(「理屈と正論を命綱に」という説明書きからして自分の側に常に正論があるという考えが見える)
自分には合わなかった。

 

➁『影に対して』遠藤周作

最近発見されたという表題作「影に対して」を含む、母との思い出が描かれた作品集。

「影に対して」はフィクション要素もあるが、基本的には私小説的な作品。

①の『少女を埋める』とは違い、遠藤周作は母に対して愛情を抱いている(逆に父に対しては基本冷淡である)
高い理想を抱き、世間とぶつかり、生き難そうな母親だが、それでも遠藤は母の味方となろうとする。
母と引き離されても…

一人っ子で三人だけの家族なのに、両親が不仲で毎夜喧嘩というか母が父に責められて泣いている家に帰らないといけない子供の辛さが本当に辛そうで切ない。

私小説だし、父親や妻側の親戚に対して好意を持っていないことは伝わる文章だが、「少女を埋める」よりも読みやすかったのは善悪ではなく、作者個人の好き嫌いの問題として書いているからだろう。
(それでも、今の時代、私小説を書くのは難しい気がする)

遠藤が西宮時代に母を通して知り合った神父の話も印象に残った。
厳格に神に従い生きていても、誘惑に惹かれて落ちぶれることもある…という話。

 

③『剣樹抄 不動智の章』冲方丁

前作からの続き

ohaginoanko.hateblo.jp

↑に書いたとおり、もともとドラマでNEWSのシゲ(加藤シゲアキ)が悪役である錦氷之介役を演じたというニュースを見て読み始めた。
前作はそれなりに氷之介出てきて、父親との絡みとかなかなか切なかったのだが…

今作はほとんど氷之介出てこなかったので肩透かし。
氷之介が所属する極楽組の話は色々展開したけど、正直極楽組よりも氷之介個人の方が気になるんだよね。
個人で巨悪として君臨できるのはファンタジーで、現実はこの作品の極楽組みたいに組織を作らないと大きな悪事もできないだろうし、氷之介みたいな若者がリーダーなんてできないんだろうけど…

正直、ストーリー自体もあんまり面白いと思えなかった。

ストーリーとは関係ないが、主人公の了助の仲間に鳩という先輩の女の子がいるんだけど、おかんみたいに心配しておせっかいしながら、積極的にスキンシップも取ったりする。それなのに鈍感な了助…
光圀公の奥方である泰姫も癒し系ながら無理やりな理屈で「子を授けよ」と光圀公を誘うし…
男性が何もしなくても女性が誘ってくる都合よい書き方も気になった。

遅くなったし、文句も言ってしまったけど、感想を書けて良かった。
7月も読んでいきたい。

金田一少年の事件簿ドラマの感想(見た話だけ)

昔ドはまりしていた金田一少年の事件簿

山田くんが主演したドラマは毎週楽しみに見ていた。
成宮寛貴の高遠と山田金田一との関係が好きだったな。

その頃に比べると熱が冷めてしまい、ドラマも全部見れていない。
見てから感想を書いていたらいつになるか分からないので、見た分だけでも書きたい。

ちなみに私の見方は相当変なので参考にならないと思う。
(一番好きな犯人でも被害者でもない人物は巽龍之介なので…鬼火島殺人事件の犯人が一番好きで、被害者だと銀幕の殺人鬼の真田コージである)

 

FILE1 学園七不思議殺人事件

懐かしい!
原作に忠実にやるのかな、と思ったが動機は変えられていた。
時代が違うので仕方ないのは分かるが、犯人が良い人になっていたのが不満。

この事件の犯人は金田一では珍しいクズなのが他にはない魅力なのに…と思った。
俳優さんは演技力ある人だからクズ犯人の演技が見れる…!と楽しみにしていたのに残念だった。

金田一と言えばセクハラシーンというくらいスカートめくってパンツ見たり、のぞき見したり、セクハラ発言するシーンが原作には良く出てくるが、このドラマではそれが全く除かれているのが時代を感じた。
セクハラシーンは嫌だけど我慢しないといけないよな…とモヤモヤしながらずっと見てきたので、それがない金田一というのは不思議な感じしたけど、モヤモヤのない安心感があった。

 

再放送 悪魔組曲殺人事件

堂本剛版のドラマの再放送。みんな若い! 懐かしい…
嵐の中、崖でピアノを弾く天才音楽家とそれを見守る弟子たち、という謎のシーンがある(ピアノ傷みそう)
金田一お約束の不思議ちゃん系の女も出てくる。

動機は金田一お約束の誤解に基づく怨恨だったんだけど…
殺人する前にまずは話をしようよ、って思う…

 

FILE4 トイレの花子さん殺人事件

犯人役の人がちゃんと豹変ブチギレ演技を見せてくれて良かった。
原作だと犯人の妹の死因は焼死で、被害者は毒殺で即死なのにバランス取れていないのでは?と思っていたけど、ドラマでは妹は車に轢かれていた(即死かどうかは分からないけど)

 

FILE6 首狩り武者殺人事件

原作では飛騨からくり屋敷殺人事件というタイトルで、舞台は岐阜だったけど、ドラマでは神奈川だった。
なかなか雰囲気があった。ちゃんと征丸の生首もあった。

隼人がいない代わりに、もえぎが隼人の要素を引き継いでいる。
原作のもえぎの良さ(一族から少し引いて見ている感じ)は失われているのが残念だったけど、隼人の要素はあって良かった。

堂本剛版で山本太郎が演じた龍之介も良かったけど、今回のドラマの龍之介も良かった。
邪魔だったら家族だろうが殺る(毒殺で)という小心なクズっぷりが好き。
親に愛されず、認めてももらえなかったという寂しさが原因なのかもしれないけど、それにしてもやっていることが悪い。
それでも、愛してくれていた人がいるという救いのような絶望のような終わり方が好き。

 

 

私が金田一少年の事件簿を好きな理由の一つに、クズの描き方が好きというのがある。

救いなくクズでただ犯人に殺されるというタイプのクズも多いけど、学園七不思議の犯人や飛騨からくり屋敷の龍之介はクズでありながら人間の弱さを感じられ、見ている人も身につまされる部分がある。
そういう、どことなくクズに優しいところがあるのが、私が長く金田一を好きでいる理由の一つだ。推理全く関係ない理由だけど…

興味ある話だけ見てしまったけど、また他の話も見てみようと思う。

 

 

 

 

 

 

私の本棚?

今週のお題「本棚の中身」

 

本棚…家の中のあちこちに置いていて、見せられるような置き方をしていない。

いつでも手に取りたい本は、リビングルームに置いているカラーボックスの一段に置いている。

そこに置いてある本を紹介すると…

①図書館で借りた本
今は遠藤周作『影に対して』を読んでいる。
何ともやるせない家族の小説…

➁買った本その❶
笙野頼子笙野頼子 発禁小説集』笙野さん好きなので…
読み始めたころは図書館で借りていたが、好きなアイドルのCDを買うように好きな作家の本も買おうと思って最近は買っている。

③買った本その❷
水原紫苑百人一首 うたものがたり』新書。
短歌について知りたくて…一番メジャーな短歌と言えば百人一首でしょう、と購入。
20年くらい前に文藝で川上弘美と対談していたときすらすらと古典の歌が出てきて話が高度ですごい!と思った(アホな感想)ので、水原さんの本なら間違いないでしょう、と思った。
文庫か新書を出かけるときに持ち歩いて読むように、いつも1冊用意している。

④買った本(漫画)
孤独のグルメ2』…ダメなんだけど、ご飯食べながら何か読みたい、と思うことがあって…その時用の本。ご飯食べている本を見ながら自分も食べるのが好き。

⑤買った本(漫画)
『スーパーマンバットマンパブリック・エネミー』アメコミ。気が向いたときに少しずつ読んでいる。読みやすくはないけど面白い。

 

他に家事の本とか、ファッション誌とか、ファンクラブ会報とか、日記とかがゴチャゴチャ置いている。

私の心の栄養となる、お気に入りの場所である。

5月に読んだ本。

5月も3冊読んだ。

なぜか素直に本の内容を素直に受け取れず、ひねくれた感想ばかり出てきてしまった。
いつもそうなのかもしれないが、5月は特に酷かった。


ひねくれたことばっかり書いているから、不快にさせるかもしれません。

 

①「ザリガニの鳴くところ」ディーリア・オーエンズ

主人公のカイアが湿地地帯で一人で生き抜く話。完全に一人で生きているわけではないけど、家族には去られて一人暮らししながらお金を稼いで生活している。

もともとは両親や兄弟と暮らしていたんだけど、母が去り、兄弟が去り…最後には暴力を奮い他の家族が去る原因となっていた父親までも去って行ってしまった。
それでも、一人で生き抜いていく。

自然の中で暮らしているのもあり、生き物の知識もすごい。知識欲が旺盛で、知能も高い。
ある男の子に勉強を教えてもらうだけで、字も読めなかった主人公は自分で学びだし、最終的には本を書く。それが売れる。

一人で自然の中に取り残されたとしても、カイアのように生きられる人はそうはいないだろう。スーパーウーマンやなって思う。
ただの女の子ではなくスーパーウーマンの話だからこそベストセラーになったんだろうけど…

それに、幼少期からほとんど外部と交流していなかった割には、カイアはそれなりに人と交流ができている。
同世代の男の子2人とは恋人のような関係になるし、売店の店主ジャンピンとその妻との交流もある。

カイアはもちろん他の女性とは違う部分もあるけど、人を不快にさせる振る舞いをするわけではない。
服装も他の女性のように着飾っているわけではないが、不潔と言うわけではない。

…長々と何が言いたいのかというと、カイアと違って両親にきちんと育てられ教育も受け人との交流もさせてもらえていたのに、それでも社会で適切に人と交流できないような気がしている私の情けなさを感じてしまったということだ。
社会で上手く人と交流できていない上に、カイアのように豊富な知識もないし優れた能力もないという…切ない。

ひねくれ目線や嫉妬が湧き出てしまって、辛い読書だった。
しかし、私のような人間が辛くなるこの作品がベストセラーになるのは分かる。
私もこの作品を楽しめる人間になりたかったが…

サバイバル要素、自然の豊かさの伝わる描写、誰がチェイスを殺したのかというミステリー要素、という盛り沢山な内容なので、私のようなひねくれ人間でない人が読んだら面白いと思う。

 

②「批評の教室」北村紗衣

ブログで映画や本の感想を書いているし、批評について学びたいと思って読んだ。

批評のやり方が一通り書かれている。読みやすい。批評をしてみたい人にはおすすめ。

…それで終わらせれば良いんだけど、私はやっぱり嫉妬のような感情が湧き出てしまって、素直に読めない部分があった。
著者の北村氏はフェミニズム批評というものをしているようだ。学者、批評家として第一線で活躍する女性である北村氏はフェミニズムと親和性が高いだろうから良いなーと思ってしまった。
私もフェミニズムには興味があって本も読んでいたけど…フェミニズムの正しさを感じると同時に経済的に夫に依存している私の生き方の正しくなさを感じてしまうから、ここ数年フェミニズムと名の付く本を読むのが辛くなってしまった。
フェミニズムの名の付く本のすべてが私のような生き方を否定しているわけではないのは分かっているが、ふいに刺さる言葉に出会いがちなので避けてしまう…)

北村氏のような人はフェミニズムについて知れば知るほど自身の生き方の正しさを確認できるだろうな…と羨ましく思ってしまった。
そんなことはないのだろうし、私にはない苦労もあるのだろうけど、そう思ってしまった…自分が情けない。

 

③「ここはとても速い川」井戸川射子

野間文芸新人賞を受賞した作品ということで読んだ。
表題作ともう1作が収録されている。

著者の井戸川氏は詩人でもあるようで、中原中也賞を受賞している。
詩人らしく、一つ一つの文章におっと思わせるような表現がある。
全体としては普通…詩として言葉が美しいのと、小説として言葉が美しいのは違うのかなと思う(全体としてラストまでの盛り上がりが欲しかった)
社会学部出身らしく(?)社会に対する問題意識のようなものがあり、そこは良いと思う。

表題作は関西弁で書かれていて、私のような人間は親しみがわく。逆に言うと関西と関りのない人は読みにくいかもしれない。児童養護施設に暮らす男の子の話。
もう一つの作品はアドレスホッパーの話で、住所のない生き方をしている女性の話で、同じように住所のない生き方をしている親子も出てきて、特に子供が辛い。
そういう深刻なところのある作品だったけど、アドレスホッパーという言葉になじみがなかった私はその字面を見るたびにアクセルホッパーを思い出してしまい、パッパンスパパンと陽気な気分になってしまった。

2作品とも終盤で主人公の思いが溢れ出すという展開がある。
純文学ってそういう展開がある作品多いよな、と思った。

 

まとめ

…というわけで、大体ひねくれて碌な感想を抱かなかった5月だった。
私のメンタル的なものの問題(と元々の人格の悪さの問題)もあったけど、予約していた本の順番が回ってきた本ばかりになってしまったのもある。

人気のある作品を無料で読めるのだから、図書館にはありがたいという気持ちしかないが、自分の読みたいタイミングで読めないから疲れてしまったのかもしれない。

 

6月はマイペースに…と言いたいところだが、もう2冊予約していた本の順番が回っているから読む。
自分のメンタルをコントロールして、ひねくれていない素直な感想を抱けるようにしたい。